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採っても採っても減らない。なんなら周囲の花たちを駆逐する勢いで延びていく。

そんな、ちょっとした〝侵略者〟みたいなハーブが「アップルミント」です。丸葉薄荷とか、ウーリーミント(もじゃもじゃのミント!?笑)などの別名でも呼ばれます。

そしてその、雑草さえも凌駕するような繁殖力に〝ミントテロ〟なんて言葉も、ささやかれたりします。

でも、甘い香りが心地よく、産毛の生えた可愛らしい丸い葉がスイーツの飾りやハーブティなどで人気。わが家は昨年、コンクリートで囲まれた小さな植え込みスペースに導入しました。

案の定、植えてすぐに一抱えほどの株になり、一冬超したら、左右に地下茎を延ばして広がっている(笑。

このままじゃヤバいゾと、日々穂先を摘んでは炭酸水などに浮かべて(詰め込んで!?)消費していました。

しかしこのハーブ、精油は、売っているのを見たことがない。ということは、芳香蒸留水(フローラルウォーター・ハイドロゾル)もないのかな?と探してみると、芳香蒸留水の方は、小さな蒸留所や個人などが、作っているようです。

さっそく水蒸気蒸留に挑戦してみることにしました。




青りんごガムみたいなポップな香りの芳香蒸留水!

出来上がったのは青りんごガムみたいな、ちょっと「えっ?これハーブなの?」って感じの、ポップな香りの芳香蒸留水でした。めちゃくちゃ美味しい香りです(笑。ゼリーとかにしたい感じ。

ミントの仲間ですけど、ミント感はほんのりです。

これは…どう使うのがいいのか…と検索してみるも、あまりミント的な効能は期待出来ないようで…。

通常ミントというと、ペパーミントとか、ニホンハッカのような、清涼感のある強い香りで、虫除けなどに効果があるものを、指すことが多いと思います。

虫除け以外にも、消化不良などにも良く、食後に口の中をスッキリさせるガムなどの香料としても、多く生産されているようです。

ですが、アップルミントの清涼感はほんの少しです。

え!?ヘルペスに効く成分が、アップルミントから見つかっているらしい!

「やっぱりアップルミントはティーか、お菓子の飾りか…」と諦めた頃、ロツンジホロン(ピペリテノンオキシド)というキーワードを発見。

どうやらこれは、アップルミントから発見されたアップルミントの香りの主成分らしく、りんご様の香りがするとのこと。

信州大学松本キャンパスの植物というサイトによると…


ハーブティーとしての効能は、強壮、健胃作用、消化促進。また、ハーブバスの場合は肩こりや筋肉痛を緩和。蒸気は鼻詰まりに効果がある。

https://science.shinshu-u.ac.jp/~shimano/plant_eco_semi/2016/16a4005aisoe.htm

などなど、いろいろ効能もあるようです。

そして、なんと!別のページで見た情報によると「口唇・口内ヘルペスに効果が期待できる」とか、「口臭予防に有用」など、ちょっと驚きの効能も。(ただ、ロツンジホロンとピペリテノンオキシドが同じ物質なのかは、ちょっと検索だけでは分かりませんでした。化学はまったく分からない)

私自身、ヘルペスの経験がなく、実験してみることが出来ないのが残念ですが、口臭予防のほうで使えるかな?と思っています。

アップルミントガムな香りで作るマウスウォッシュなんて、ちょっとステキ。

アップルミントの効能は、ネット上にはあまり情報がなくて、今受講している日本園芸協会・ハーブコーディネーター養成講座のテキストにも10数行あるだけ。これからもコツコツと情報収集していけたらと思います。

とりあえず、アルコール抽出もしておきましょう!ということで、チンキ剤も仕込みました。

アップルミント・コーディアルを作ろう!

水蒸気蒸留をすると、蒸留後に、エキスが濃縮したような茶色い液体が蒸留器に底に残るのですが、これはいつももったいなくて、お風呂に入れたりして使っています。

今回これで、ハーブ・コーディアルを作ってみようと思い立ちました。

【コーディアルって?】

Wikipediaによると、元々コーディアルはアルコール飲料を指す言葉だったようですが、最近ではこちら↓の意味合いの方が一般的かも。


イギリスオーストラリアでは、コーディアルはハーブフルーツを漬け込んだ極めて甘い(たいていは完全に人工的な)濃縮されたノンアルコール飲料を指し、水でうすめて味わう。コーディアルはの不調に効果があるともいわれる。スカッシュ英語版)も時にはコーディアルと呼ばれる。

https://ja.wikipedia.org/wiki/コーディアル

そして「ハーブ・コーディアル」と言うと、こちらのほうはイギリス生まれの伝統的な健康飲料だそうです。「エルダーフラワーコーディアル」というのが有名です。

私は学生時代に北欧に滞在していたのですが、スカンジナビアで「saft」(サフト)と呼ばれる子どもの飲み物と、よく似たポジションかな?と思います。

サフトの方は、私が滞在した30年近く昔には、ほとんどが人工的なもので、赤などベリー系の色合いの原液が安価に売られていて、水で割って飲みました。

今、Pinterestなどで現地語検索すると、Dampと呼ばれる蒸し器でベリーなどを蒸し、落ちてきた色のついた果汁に砂糖を煮溶かして、レモン汁を入れて作るレシピが出てきます。

それを見ていて「水蒸気蒸留後のこの汁が使えるのでは?」と、思い立ちました。

(日本語でアップルミントコーディアルで検索すると、コトコト煮だして作るレシピが出てきます)


【オリジナル?きたのあずみの暮らしのアップルミント・コーディアル】レシピ

  • アップルミントを煮出した汁約100ml
  • 砂糖(この日は白砂糖とてんさい糖)100g
  • レモン果汁大さじ1〜2杯程度

汁を温めたら、砂糖を投入。煮とけるまでゆっくり温め、おろす直前にレモン果汁を入れて冷まします。めちゃかんたん(笑。


ほんの0.1mlほど採れた精油のほうも、少なすぎて分離不可能なので、このコーディアルに混ぜ込んじゃいました(笑。普通精油は飲用できないので、自己責任でお願いします)

これは、水や炭酸で割って飲みます。

試しに息子に水で割った物を飲んでもらったら「薄いりんごジュース」だそうで、やはりミントっぽさはあまり感じませんでした。香り物苦手な夫にも好評。

私も飲んでみましたが、普通に美味しくいただけました。




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